精神科医大塚のお金、婚活、診療の一コマ

精神科医が婚活、お金、診療風景について話すブログです。

医者が血液クレンジングに嵌るまで

こんにちは精神科医の大塚です。

今日は血液クレンジングについて思ったことを書いていきたいと思います。

f:id:psychologists:20191021005817p:plain

まずは怒りを感じた。

血液クレンジングについては全く詳しくないです。なのでコメントはできません。

自分が言えることは自分はお金をもらってもやりません。

血液クレンジングについて何をするか知らないですが、血を抜いて入れるという行為は感染症や空気塞栓による血栓のリスクが初めに思いつきます。

一般論として効果があれば臨床試験をして、保険収載を目指せばいいと思いますが、そういう意味では保険収載されていない診療はどうしてもエビデンスとして足りない部分があるので、どんなリスクがあるかわからないのが怖いですよね。

多くの自由診療行為に関しては、リスクがあると大変なので基本的に何の効果(いい意味でも悪い意味でも)もない行為が多いと思うので、そこは救いですが。

手をかざしてもなんも起きないね。

お金が欲しい。

とはいっても儲かるとは思うんですよ。自由診療

お金が欲しい。お金が欲しい。

お金ほしいですよね?

医者になっただけでも学生時代に入れなかった店には入れるし、女の子は年収を言えば、ぐっと自分への目線が熱くなる。自分の能力の証明にもなってる気がして、年収が挙がって悪いことはない。

「幸福の資本論」によると年収と幸せは800万までは相関するらしい。ただ、1000万や2000万、1億になって幸せじゃなくなるってことではないよね。

お金があって不幸せじゃないよね。お金があっても幸せじゃない人はいるけど、お金がない人よりは幸せになりやすいかなと。

http://bampan.marumoti.info/annual-income-and-happiness/

子供の教育にだってお金がかかる。自分の給料が少ないせいで子どもの未来を減らすようなことはあってはならない…

 

俺にもっと金を…

一本じゃ足りない。10本を目指すんじゃ!

f:id:psychologists:20191020235745p:plain

ブラックジャックによろしく 佐藤秀峰 ~一本じゃない10本持ってこい!~

お金を稼ごう。バイト。

まずお金稼ごうと思って初めにやるのがバイトだと思うんですよね。

バイト、バイト、バイトじゃぁ!

勤務医としての給料は決まってるのでバイトを増やせば増やすだけ給料は伸びる。

休みの日にバイトをたくさん入れよう。

あ、でもそれだと仕事漬けで大変だよなぁ。

勤務している病院での仕事はできるだけ減らして、早く帰って、バイト、バイトにいそしむのじゃぁ。

実際、バイトばっかしていて、病院の仕事は全くしない先生が存在する。

勿論バイト先でも仕事をしているから、それが誰かを幸せにしていないわけではないですけどね。

自由診療への道

今後の医療費削減を考えると、医者の給料は増えることはないでしょう。アメリカと比べると今でも相当低いんですけどね。だから今後儲けるためには自由診療で強いものを考えないといけないと思うんですよ。

例えば美容整形とかは自由診療ですね。ただ、美容整形は女の子がかわいくなったら人生変わると思うので、対価として間違っているかというとどうなんでしょうか。依存するのはよくないともいますが、大事な仕事だと思います。

月曜日から夜更かしの多田さんとかかわいいなって思います。

twitter.com

がんの患者に対して効果がない治療をすることはどうなんでしょう。基本的には良くないことですよね

自分の祖母の話をすると。

自分のおばあちゃんが癌になったとき乳酸菌飲料を一生懸命飲んでたんですね。自分はがんに対する効果はないと思っていて。もともとがんに効くとかは発売元もそういうことは言っていませんし。

祖母にそう優しく伝えてもでもそれで気が済むからというだけでした。私の気持ちはわからないでしょと。

ただ、乳酸菌飲料は「人はいつか死ぬものだから悲しんでも仕方ないよ(だから前向きに生きていきましょう)」という僕よりもおばあちゃんに寄り添っていたと思うので、1~200円でおばあちゃんの気持ちがすこしでも安らいだなら乳酸菌飲料もいいものだなって思います。

乳酸菌飲料についてはもともとがんに効くとは言ってないのでそこは誤解してほしくないのですが、それだけ命の危機のある人は正常の判断はできないってことですね。

そういう人に付け込むのはよくないことですね。

診療報酬を考えた診療

毎年保険点数は減っていますし、消費増税でも保険点数(収入)は増えるわけではないので、病院は6割が赤字です。そうすると、診療報酬を意識した診療を経営側としては考えます。精神科でいうと、急性期の患者さんをみたほうが保険点数はいいようです。そして早期退院を促すために3か月で退院することを目指します。

もうちょっと様子を見たいけど、3か月近いし退院を優先するか。とか、入院中の検査はさけて、入院前に検査は済ませておこうとか。

そういうことがちらつくことはあると思います。

勿論、入院が長いほど社会適応は基本的に落ちるので3か月退院を目指すのは逆に大変ですし、いいことだと思います。

検査も入院日にやるよりしっかり事前にやっておいたほうがバタバタしなくて患者さんのためになると思います。

アメリカに留学した人に話を聞くと、アメリカの医者はアメリカには国民皆保険制度がないのでもっとお金にシビアにやっているようです。

この人にはこの保険が使えるからここまでできるとか。

日本は健康保険以外は基本的に考えないので、そこは他国に比べていいですよね。

患者のことを考えてればいい。

 何が言いたいの?

勿論すべての自由診療がお金もうけの為ではないと思います。

患者をよくするという信念をもってやっている人もいるでしょう。

もし、お金もうけ第一で患者によいと思ってない行為をしている医者がいるとして。

その人と自分の境界は意外とあいまいなのかなって思いました。

自分が疲れてるときは患者の話も少し流して聞いてしまうこともありますし、

情熱をもって自分が医者をやっているかというと自分はどちらかというと

シニカルにやってるほうでしょう。

お金は大好きですし。

ぬいぐるみが来て、僕と契約してよって言われたら踏みとどまれると思いますが、

一歩一歩歩いていて気づいたら魂が汚れているのかな。

と思いました。

まとめ

自分はお金をもらっても血液クレンジングをやらない。でも、1000万積まれたらやる。

かも。でもお金至上主義でやってても死ぬとき後悔するんじゃない?

でも一生懸命バイトやってるのもそれはそれで滑稽なような。

診療でお金を意識することはある。意外と金儲けに一生懸命な医者と自分は近いのかも。

患者第一の医療って言われると、高尚なこと言ってるなって思うけど

やっぱり情熱、信念をもって医療に携わりたい。

 

※今回の記事に関して医学的な知見について何ら責任を負うつもりはありません、何かあったらコメントで指摘してくださいね。