精神科医大塚のお金、婚活、診療の一コマ

精神科医が婚活、お金、診療風景について話すブログです。

精神科医1年目の勤務時間と年収

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こんにちは、精神科医の大塚です。

 

今日は自分の主な働き方について話していきたいと思います。

医者のライフステージ

私は初期研修2年やったあと、院をふらふらして、でも論文がかけず、今は精神科の医師3年目として後期研修をやっています。

はい、初期研修医とか後期研修とかが難しいですよね。

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専門医への大まかな流れ

医師は概ね上の図のようなステップを踏んで、専門医になります。専門医になると胸を張って精神科医とか、呼吸器内科医とかそういう風に言えるようになります。いわゆる一人前。最速で行くと、初期終わりで26歳、後期終わりで29歳ですね。

もちろん、この図の通りに行かずに、研究したり、院に行ったりする人もいますが、どちらかというと奇特な人なので(泣けてきた…)、図には書いてないです。自分は今、後期研修医の1年目として働いてます。

初期研修医時代の働き方

大学病院と市中病院を2年間で半々で回りました。自分は意識が低い系ですので、これでも一番楽な周り方をしていると思います。

大学病院

仕事は科によってまちまちですが、大学は細かいサマリーを書いたり、カンファが多いイメージでした。残業は平均月60時間ぐらいでしょうか。残業は80時間以上は実質的に書けないので、80時間以上はただ働きですし、そうならないように働きます。

精神科は楽とよく言われるのですが、自分は志望科だったのもあって、逆に結構大変でした。その分、先生にはかわいがってもらったので良かったかなと思います。

給料は手取りで17万とかのときもありました。残業代を入れても20万ぐらい…

時給換算すると925円(20万÷216時間)とかで、松屋のバイトより少ない!と同期と愚痴をこぼしていたのを覚えています。これでも昔よりは改善されていて、最低限の生活ができるようになったようです。

市中病院 

外科系は興味がないこともあって大変で、残業も月100時間ぐらいありました。厳密な計算ではないですが。月から金曜日まで7時~20時位で働いて、土日も片方当番、救急当直2,3回とかですね。患者が急変したら緊急オペに入らないといけないし、つらかったです。暇な科だと、午前中に仕事が終わって、午後は調べものをしたりyoutube見たりしてました。給料はほとんど変わらないので、逆に虚無を感じましたね。

市中病院の給料は場所によってまちまちですが、手取りで30万ぐらいは貰えてたんではないでしょうか。ちょっとした贅沢もできました。

後期研修医の働き方

一年目ですが、週5勤務で休み二日、勤務時間は8時から5時です。残業は規定がなく、残業代は出ませんが、自分は一日あたり30分ぐらいでしょうか。

当直は月4,5回で、実働2,3時間といったところです。

 あれ、楽じゃね?

給与は以前書いたように手取りで80万なので、

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私の年収…

 あれ、もらいすぎ?

一見するとそうですが、詳しく見ていきます。

同期に話を聞くと、毎日病院に行っているとか、月に1回しか休みがないとか、7時帰りで仕事終わってよかったとかの話を聞くので、勤務時間の面ではだいぶゆとりを持った生活かなと思います。特に最近は初期研修医が後期研修をどこでやるかを決めるという目的で研修するようになったので、病院としては研修医にたくさん来てもらいたいということもあり、初期研修医は少し楽になり、後期研修医が一番忙しくなったといわれています。

勤務時間中は自分はやる気がある一年目なのでいろんな仕事を率先してやっている(押し付けられてる?)ので、息つく暇なく、ごはんも15分で食べてみたいな仕事っぷりですが、暇な日は昼寝もできます。

 

ただ、ここで誤解してもらいたくないのですが、精神科はメンタルに非常に来る仕事だということです。

病状によるもので難しいのですが、例えば一般論としてですが、患者さんが怒鳴ったりとか、暴れちゃったりとかはよくあることです。また、こだわりが強い患者さんもいて、非合理的な理由で治療介入を拒否したりします。それを優しく受け止めて、より良い方向に変えようとするので、どうしても心が疲れます。仕事終わりにはへとへとになって家でゴロゴロすることも多いです。

文献を見つけることができなかったのですが、精神科医ドロップアウト率は非常に高いといわれています(もともとの特性もあるとはおもいますが)。いわゆる感情労働の側面が大きいのですね。自分も寝てるときに無性にイライラして目が覚めたりするので、気を付けていこうと思います。

あと、休みの日には学会発表だったり、院内でやる勉強会とかに向けての資料作りをやっています。これは自己学習といわれたら確かにそうですが、まぁ残業みたいなものかなーとも。週1回はマックとかにこもって論文読んだり、スライド作ったりしています。

まとめ

医者がお金について語るのはまだまだよくない風潮かなと思います。

また、出る杭は打たれるとのことで、お金の話をするのもよくないというのもわかります。ただ、最近はgoogle等が情報系のSEにたくさん給料を払っているという話もありますし、一方で今後は確実に医療費削減、少子高齢化による医師余りの時代になるでしょう。

お金、婚活について赤裸々に書くというのがこのブログのコンセプトなので攻めていけたらと思います。

賛否色々あると思いますが、ご意見コメントにてお待ちしています。

 

追記 ブックマークの方へ

医師不足について。今は医師不足ですが、20年ほどすると老人も減りますが、医学部の定員を減らすのは容易ではないので医師が余り始めると思います。

また、精神科は希望する人が増えているので、その点でも精神科医はスキルを付けるべきだと思います。

初めてのブックマーク、ありがとうございます。